コロナ感染を予言したいた?と言われるアンナチュラルを見た感想【誹謗中傷が怖い】
- アンナチュラルってどんなドラマ?
- アンナチュラルではコロナ感染やPCR検査というワードも出てきた
- コロナ感染者を誹謗中傷する内容も今と全く同じように作られていた
- ドラマで作られた話通りに現実も同じ道をたどっていて怖くなった
- まとめ
アンナチュラルってどんなドラマ?
2018年1月~3月まで放送されていたドラマのアンナチュラル。
創立して2年弱の不自然死究明研究所(通称UDIラボ)という架空の研究機関を舞台にしたドラマ。
UDIラボは、日本は不自然死の80%以上が解剖されないままという先進国の中で最低水準の解剖率を改善するために創立された研究機関で、死因究明に特化した調査をし、警察や自治体から依頼された年間およそ400体の遺体を解剖している機関です。
ここに勤める解剖医の三澄ミコト(演:石原さとみ)を中心に、ベテラン法医解剖医の中堂や東海林夕子、久部六郎らと協力しつつ毎回様々な“不自然死”を扱いながら、その裏にある事件や謎を解明していきます。
アンナチュラルではコロナ感染やPCR検査というワードも出てきた
実はこのアンナチュラル、2018年に放送されていたドラマなのですが・・・パンデミックを引き起こしたコロナウイルスを予言するようなストーリーがあったのです。
このアンナチュラルでは「コロナ感染」や「PCR検査」「濃厚接触」といった今でこそ毎日のようにメディアで耳にするワードも多く登場していたのです。
問題のお話は、アンナチュラル第一話「名前のない毒」。
名前のない毒で取り上げられていたのは、中東呼吸器症候群:MERSとなります。改めてこの第一話を見てみると、まるで現在の日本を見ているかのような展開になっているのでビックリします!
第一話の名前のない毒、では年老いた両親が原因不明の死を遂げた息子の遺体の調査をCDIラボに依頼します。そして、彼と一緒に仕事をしていた女性もまた、彼と同じように謎の死を遂げていたのです。
この時は薬毒物死を疑っていたのですが、実は彼らが海外渡航歴があることが判明。そしてMERSコロナウイルスが原因だとわかったのです。風邪かと思ったら、急性腎不全と急性肺炎を起こして亡くなっていたのです。ここで「PCR検査」が出てきたのです。
ドラマを観ているときは「ぴーしーあーる検査?そういう物があるんだろうなぁ」くらにしか思っていなかっただけに、これが今の日本を予言していたかと思うと震えますね・・・・。
コロナ感染者を誹謗中傷する内容も今と全く同じように作られていた
コロナウイルス・PCR検査・濃厚接触というワードだけではなく、実はアンナチュラルではコロナ感染者を誹謗中傷するような内容も現在とそっくりになってきているのです!!
第一話の名前のない毒、では海外渡航歴のある2人からコロナウイルスが判明したわけですが・・・これが分かるや否や、街の人はこぞってマスクを着用するようになります。そしてアルコール消毒は必須になり、「手洗いうがい」も欠かさずにやるようにと専門家が促します。亡くなった男性が働いていた会社では消毒が行われ・・・
そして感染して亡くなった男性をまるで犯人のように取り上げ、連日のようにテレビで大騒ぎする始末。「名前や住所を晒すべき」とまで言われてしまい、本当に現在の日本のようで胸が痛みます。
SNSでも大騒ぎ、マスコミが感染した男性の葬儀に押し掛けて両親に謝罪を求める姿まで。今のコロナウイルスでもそうなのですが、誰も感染したくてしたわけではないのに“犯人”扱いするのは違うし、今はSNSで簡単に拡散され、デマまで流れるというのはやっぱり怖いですよね。
ドラマを観ているのですが、まるでノンフィクションを見ているかのような光景が広がっています。ドラマの1話の中で怒涛の展開となりました。
元々はコロナによる謎の死を扱っているはずが、いつの間にかコロナウイルスに対してパニックを起こし、メディアやSNSを使って人を攻撃するその悪意そのものが名前のない毒、だったという事になりますね。現在は全国でも多く感染している+コロナ感染が判明して1年以上経過しているためそこまでひどくありませんが、コロナが流行り出した当初は“感染者特定”がSNSで行われていたのは事実です。
本当によく考え、作り込まれた脚本であることがよくわかる第一話でした。
ドラマで作られた話通りに現実も同じ道をたどっていて怖くなった
ドラマではコロナウイルスを特定するまでがミコトの仕事だったのですが、それからは感染者を犯人扱いしSNSではあっちこっちで拡散され住所や氏名を晒せ!とまで言われる始末・・・
今でこそ、感染者が多いのでそこまで言われる事は無いのかもしれませんが、コロナが上陸して感染者が出た当初はドラマと同じように大騒ぎしていたのは事実です。
最終的には、男性の名誉は回復したのですが・・・このドラマで「怖い」と感じたのは、ウイルスそのものではなくてコロナウイルス感染者を誹謗中傷する人達だということがわかりました。
コロナウイルスに感染することによって、誹謗中傷、差別、不安、噂など様々な問題が出てきます。ドラマの中ではMERSコロナウイルスの描写だったのですが、そのまま新型コロナウイルスに置き換える事が出来ますよね。“新型”とあるように、まだまだわからない事が多いウイルス。ウイルスの内容だけではなく、こういうウイルスが広まった時の人の行動もドラマと同じ道を辿っていました。
アンナチュラルで話題になっているのは、コロナやPCR検査を予言している第一話ですが実はアンナチュラル全話がこういった感心させられる内容になっています。
フィクションだとわかっていても、現実と同じ道を辿っているドラマというのはそう多くありません。それほどまでに、アンナチュラルが良くできたドラマだということが分かります。
まとめ
2018年1月~3月まで放送されていたドラマ、アンナチュラル。
現在また話題になっている理由は第一話にあります。第一話の名前のない毒、ではコロナウイルスやPCR検査、濃厚接触といったワードだけではなく、感染者を誹謗中傷するメディアやSNSも現在の日本と同じ道を辿っているのです。
現在アンナチュラルはHulu・Paravi・dTVなどで視聴することが出来ます。全10話となりますが、どのお話も非常によく出来ていて面白い・・・ボリュームのある内容になっているため必見です。
コロナウイルスの怖いところは、ウイルスそのものだけではなく未知のウイルスと遭遇した時、パニックになった人が起こした行動や言動も怖いのです。第一話ではそれも教えてくれているようでした。まさに“名前のない毒”ですね。
コロナウイルスを予言していたのでは!?と話題のアンナチュラル、未だ見た事が無い方は是非この機会に観てみてはいかがでしょうか。正直なところ、今の日本を見ているような感覚になりますよ。